根本的な肩こり改善のポイントは、【呼吸】にあり

スタジオにはボディメイクのお客様はもちろん、肩こりや腰痛などの痛みを抱えているお客様もお越しになります。

 

 

というよりも、

ボディメイクもしたいけど、

肩こりや腰痛も改善したいという要望をお持ちのお客様がほとんどです。

特に初めてお越しになるお客様で、肩こりの悩みをお持ちな方の率は100%です。

スタジオ訪問の方の「肩こり」率は、100%

 

おそらく、このブログをご覧になってくださっている方々も、肩こりの悩みをお持ちの方が多いのではないでしょうか?

 

さて、肩こりの悩みをお持ちの方のお身体を拝見させていただく中で、ほぼ全員に問題があると考えられる点(※)、それが「呼吸」です。

肩こりの原因が「呼吸」といわれると、「えっ?なぜ?」と疑問に思われる方が多いのではないでしょうか。

(※もちろん肩こりの方の呼吸だけに問題があるわけではありませんが、確実に大きな要因を占めています。)

 

外的な「施術」では、「呼吸」が改善しないため、肩こりは再燃する。

そのため、いくら皮膚や神経、筋・筋膜に対して、外的な手技療法(整体や治療院での施術)を行っても、

その場、その時は大きく改善を感じますが、日々の生活を過ごすにつれ、また再び肩こりが再燃してしまうのです。

※整体や治療院の存在意義や行っている内容を否定するつもりはありません。(私自身も呼吸に介入していく前に手技を用います)

結局のところ自分が「呼吸」によって生み出した肩こりは、自分自身の「呼吸」を解消することで消滅させていかなければならないということです。

 

呼吸と「肩こり」の関連性を具体的に解説!

そもそも、皆さんは呼吸をどこの筋肉で主に行なっているかご存知ですか?

※ちなみに空気を取り込む臓器である肺は自分の力では動きません。

答えは「横隔膜」です。

 

そもそも横隔膜も一般的には内臓として認識されていることが多いのですが、立派な筋肉です。

※焼肉だといわゆるハラミと呼ばれるお肉が横隔膜です。ほら!筋肉ですよね!笑

 

まずは「呼吸」の仕組みを理解しよう。

ヒトの横隔膜はこのように肋骨の中でドーム状になっています。

写真では横隔膜のみの画ですが、本来はドームの上に肺が左右に2つあります。

 

この、ドーム状の横隔膜という筋肉が息を吸う時に働くと、ドーム状から徐々に下がって(平坦になって)いって、最終的には真ん中がくぼみお椀の様なシルエットになります。

そうすることで横隔膜と肋骨の間のスペースが大きくなり、肺が広がって空気を取り込むことが出来ます。

 

あまりイメージが湧かない皆様!

 

腹式呼吸をイメージすると分かりやすいですが、息を大きく吸うことで横隔膜が下にさがってゆき、肋骨の中の肺のスペースが広がるかわりに、

横隔膜の下に位置する内臓達はお腹の前に押し出され、お腹がポンポンに膨らむのです。

 

なんとなくイメージ出来ましたでしょうか?

 

横隔膜が、他の筋肉と、決定的に違う部分が「肩こり」に関係しています

横隔膜が働く仕組み(呼吸の仕組み・前置き)がとても長くなってしまいましたが…この仕組みを踏まえた上で、

筋肉とは言いつつも、横隔膜は他の筋肉と決定的に違うところが有ります。

 

それは、無意識にも動いていて、さらに、意識をしても動かせるというところです。

 

思い切り腹式呼吸をしようとすると、

沢山空気を取り込む事が出来て、お腹も大きく膨らませることが出来ますよね?

※意識的

ですが、寝ていても、ぼーっとテレビを見ていても、何も考えなくても呼吸は止まりませんよね?

※無意識的

この、横隔膜が【無意識的】に動くところが、

とても、非常に、物凄く肩こりに関係しているのです。

 

横隔膜の動きが低下すると、なぜ「肩こり」がひどくなるのか?

「無意識的に動く」というのが注目すべきポイントなのです。

 

横隔膜はその働きの一部(無意識の動き)を自律神経系である交感神経に委ねています。

 

緊張している時や、お仕事やプライベートでストレスが溜まる日が続くと、

なんとなく呼吸が浅くなっていたり、それに伴って余計に肩がこったりしないでしょうか?

つまり、これは自律神経である交感神経がストレスにより影響を受けてしまい、横隔膜の働きが低下することによって「肩こり」の症状が起こることが原因なのです。

ただ、ストレスによって呼吸が浅くなるのは分かったとして、

なぜ、横隔膜の働きが低下して肩がこるのかと言いますと…

 

 

横隔膜の働きが低下しても、呼吸をしなければヒトは生けていけないので、何とか別の筋肉を使って呼吸を助けようとします。

酸素を取り込む肺は自分の力では動かず、横隔膜が肋骨の中からお腹の方へ下がることで、肺のスペースが広がり酸素を取り込めるとお話ししました。

 

その横隔膜の働きがストレスにより低下して肺が下側に広がらない状態なので、

横隔膜とは別の射角筋と僧帽筋という【肩・首】にある筋肉を使って呼吸を補い、肋骨(胸郭)を上に動かして肺が広がるスペースを確保しようとするのです。

 

射角筋と僧帽筋を使って、肩で息をすることが原因で「肩こり」が。

■射角筋はこちら

■僧帽筋はこちら

分かりやすいイメージとしては、呼吸をする度に肩をすくめ「肩で息をしている状態」になります。

 

そりゃあ、肩がこりますよね。

だって本来は横隔膜が主になって呼吸を肩や首にある筋肉で補っているのですから。

呼吸が肩こりと関連している仕組みがお分かりになりましたでしょうか?

 

つまり、

肩や首周りをマッサージやリラクゼーションで緩めても、横隔膜の働きを高めていくアプローチをしなければ根本的な肩こり改善には繋がらないのです。